決算対策に事前確定届出に関する届出書を提出しておく

     
会社役員に支給する役員報酬については定期同額給与であることが法人の損金に算入される条件で会社に利益が見込まれるから等の為に事業年度の途中で定期同額給与を増額させることはできません。役員賞与は損金算入です。

しかしながら 事前確定届出給与に関する届出書を提出している場合は、定期同額給与を増額するのではありませんので
決算対策としての役員賞与を損金に算入させることができます。

例えば 3月決算の法人が 毎月の定期同額給与を50万円と定め、翌年3月の決算賞与200万円として定め 事前確定届出給与に関する届出書を提出している場合です。

? 業績がよく定期同額給与を毎月支払い、決算対策として事前届出給与として事前届出給与の満額200万円を支払った場合・・・・ 定期同額給与と事前届出給与200万円が法人の損金に算入されます。
? 定期同額給与を支払い事前届出給与も満額は無理での半分の100万円の決算賞与を支払った場合・・・定期同額給与のみ損金算入され事前届出給与の100万円認められません。
? 事前確定届出給与の届出はしたが定期同額給与のみ支払った場合 定期同額給与が損金に算入されます。

??? からお解かりのように 事前確定給与は 満額が予定通り支払われたら法人税法は損金算入を認めますが中途半端な金額を支払ったときは損金算入を認めておりません。

これは 法人税を意図的に減少させるような行為は認めないとの考え方からのようで事前に計画通りにしている場合は損金性を否認させる必要がないからです。

節税の方法

役員報酬を多くすることが節税対策になりますが、赤字にはしたくないので
? とりあえず 事前確定届出給与に関する届出書を提出しておく
? 決算に事前届出給与を満額支払うか、支払いをやめるか決定する

中途半端に事前届出給与を支払うのはNGです。